夫婦喧嘩は虐待!?子どもの脳を傷つけないためのマルトリートメントとその対処法

教育書籍の書評

虐待、毒親。今までは明るみに出なかった家庭の在り方が、実は千差万別で、中には子どもを傷つける教育が家庭内で行われていたことが分かってきました。

虐待が子どもを傷つける行為であることは周知の事実です。しかし、夫婦喧嘩や夫婦間のコミュニケーションの在り方が、子どもの脳を傷つける可能性があると言われたらどうでしょうか?

筆者は元小学校教師です。10年間の教員生活や現在勤めている療育の仕事も含め、接してきた子どもは300人以上、保護者とも教育方法を300以上情報共有をしてきました。伸びていく子ども、人間関係に恵まれる子どもにはやはり共通点があり、家庭の教育方針も非常に似通っています。

今回は『子どもの脳を傷つける親たち』という本を執筆した友田明美さんが唱える「マルトリートメント」という考えにフォーカスして、家庭内の教育の在り方と、その問題を防ぐ対処法を解説していきます。

「よその家庭ではどのような教育をしているのだろう?」「我が家の教育は本当にこれでよいのだろうか?」と悩んでいる方がいれば、心のモヤが晴れるきっかけになると思います。

マルトリートメントとは

「強者である大人から、弱者である子どもへの不適切なかかわり方を『虐待』とは言わずに『マルトリートメント』と呼ぶ。」それが友田さんの本の中で主張されていることです。この友田さんは福井大学子どものこころの発達研究センター教授を務められている方で、ハーバード大学との共同研究も行っています。

友田さん曰く、親が毎日必死に子育てをする中で、子どものためを思ってしていることが「不適切な養育」である可能性があると言っています。ここでは、どのような行動がマルトリートメントに該当するのか、マルトリートメントによってどのような悪影響が出るのかを説明します。

マルトリートメントになる具体的な行動

一般に虐待と認定されるものには以下の4つが含まれます。

身体的虐待

性的虐待

ネグレクト

心理的虐待

身体的虐待は、殴る、蹴る、たばこの火を押し付ける、熱湯をかける、気温が低い外に締め出すなどの行為を指します。性的虐待は言わずもがな、です。アメリカでは、親子が一緒にお風呂に入ることは性的虐待とされているようです。

ネグレクトは、子どもに満足な食事を与えない、不潔な恰好をしていても放置しているなどの無関心によるもの。

そして、心理的虐待は、子どもを罵倒したり「クズ」「ゴミ」「生まなければよかった」「お前なんていなければいいのに」などといった、子どもの人格を捻じ曲げしてしまうような、否定的かつ傷つける言葉を発することです。

これらは、誰が見ても虐待だと分かりますし、良識ある家庭ならば絶対にそんなことは避けなければと気を付けていることだと思います。しかし、虐待とまではいかなくても、不適切な養育はどの家庭でも行っていることです。恐いのは、不適切な養育だと気付かずに行い続け、じわじわと子どもを傷つけている可能性があるということです。

そのようなマルトリートメントは、以下のようなものがあげられます。

  1. 子どもが泣いていたり、話しかけているのに、スマホやゲームを見ていて心あらずな反応をする
  2. きょうだいを比較しすぎる
  3. 夫婦喧嘩を子どもの前で行う
  4. 妻や旦那の悪口を子どもの前で言う

これらの行動は、どの家庭でも行われがちなのではないでしょうか。例えば筆者の家庭では、夫婦間で、悪口を言うという行為がありました。夫婦喧嘩とまではいきませんでしたが、本人がいるときも、そうではないときも、お互いにぶつぶつと悪口や文句を言っていたことが今でも記憶にしっかり残っています。

すると、子どもは無意識のうちに、悪口を言われている方の親を馬鹿にしたり、低く見たりする傾向が生まれますし、夫婦や人間関係はこうやって文句を言ってギスギスするものなのだなということを学んでいきます。

すると、自分が大人になったときに、同じように文句や悪口を言う人を見付けて結婚し、同じことをまた自分の家庭でも繰り返していくのです。お互いを愛し合って、信頼し合うという理想的な夫婦関係は頭では分かっていても、実際に体感していないから、実行することができないのです。

虐待が脳に与える影響

『子どもの脳を傷つける親たち』の中で、虐待による脳の変化について記述してある部分を引用します。

厳格な体罰を経験したグループでは、そうでないグループと比べ、前頭前野のなかで感情や思考をコントロールし、行動抑制力にかかわる「(右)前頭前野(内側部)」の容積が平均十九・一%、「(左)前頭前野(背外側部)」の容積が十四・五%小さくなっていたことがわかりました。

「子どもの脳を傷つける親たち」より引用

前頭前野とは、前頭葉を含む、脳の司令塔の役目を果たす部分です。感情や行動抑制などの高度な精神活動を行っている部位が縮小するということは、自分自身の行動や感情をコントロールできなくなるということになります。

前頭葉は実行機能という、物事をプランニングして、やり遂げていく計画能力も含まれるので、人間関係、社会性、学習、生活習慣など全般的な部分での生きる力が減退することが容易に想像できると思います。

さらに、他の部位にも影響があることが研究で分かっているそうです。

また、過度な体罰を受けた人は、身体から脳の視床を経て、大脳皮質の感覚野に「痛みを伝える神経回路」が細くなっているということが、最近、別の研究で明らかになりました。

「子どもの脳を傷つける親たち」より引用

性的マルトリートメントを受けたグループでは、健常なグループと比べ、後頭葉に位置する「視覚野」の容積が減少していたのです。・・・性的マルトリートメントを受けたグループは、そうでないグループと比べ、左半球の「視覚野」の容積が八%減少していました。

「子どもの脳を傷つける親たち」より引用

自分が本来信頼をおくはずの人物が暴力を振るう、もしくは、振るわれる現場を目撃したら、思わず目を背けたくなるのは当然でしょう。しかし、一時的に目を背けるという外面から見える行動の裏で、脳自体の視覚野が減少しているというのは驚きです。見たくないものを見ない脳に変化していってしまうということです。

また、暴言を聞くことにより、脳が負荷がかかりやすい状態に変化してしまい、心理的難聴になってしまうことや、虐待を目撃しただけで、脳の視覚野の容積が減少したことも述べられています。

それほど、虐待というものは脳に直接ダメージを与えるものなのです。虐待とまではいかずともマルトリートメントも同じように脳に悪影響を与えている可能性が大いにあります。だからこそ、私たちは、家庭内での感情表現、コミュニケーションのあり方にも、きちんと向き合って、考えていく必要があるのです。

虐待・マルトリートメントがなくならない背景

第2の遺伝子 愛着

虐待やマルトリートメントの問題は、愛着と密接につながっています。私たちは、幼少期から無意識のうちに、親や家族のコミュニケーションの在り方や愛情表現の仕方を見て、愛着というものを形成していきます。

相手を愛している気持ちや好意を寄せている気持ちの伝え方。スキンシップをとるのか、言葉で伝えるのか、その手段。そして、自分の怒りをどのように処理するのかも非常に重要です。夫婦間でしっかりとお互いが納得するまで話し合うのか。または、怒りの感情を人や物にぶつけてしまうのか。その処理の仕方によって、周りに与える影響や人生の幸福度は天と地ほど違ってきます。

また、「相手が傷ついていたり、不安になっていたりする気持ちに共感し、寄り添うことができているのか」といった、負の感情をどう扱うかも、生後間もないころから、無意識に吸収していっているのです。

これが、「愛着は第2の遺伝子」「信頼できる人間関係の築き方は後天的に遺伝する」と言われる所以です。

しかし、私たちは、自分が幼少期に過ごしてきた家庭以外の家族の在り方をあまり見る機会はありません。日本には、家庭内のことに深く立ち入ることはタブー視される傾向があります。

だからこそ、虐待やマルトリートメントを受けている家庭の子どもは、「これが家族の普通なのだ。」と思ってしまうのです。そして、自分が親になったときに、それを同じように自分の子どもに繰り返します。

今は、インターネットの普及や教育の発展で、「子育てでしてはいけないこと」が少しずつ広まり始めています。虐待が法律で規制されたことも大きな要因でしょう。

一方で、「夫婦喧嘩や悪口を言うことすら、子どもの脳を傷つけている」というレベルの意識をもっている人は、まだ少ないように思います。

また、マルトリートメントが往行する家庭で育ち、成人になってしまった人は、直そうと思っても、なかなか刷り込まれた行動を修正することができないのです。これが「第2の遺伝」「後天的な遺伝」と言われる理由です。遺伝だからこそ、簡単に抜けることができないことが、この問題の根深さを表しています。

厳密に言えば、治療することはできます。カウンセリングを受け、過去の傷を癒すヒーリングを行う必要が出てくるでしょう。そして、自分の両親と自分の関係性を修復しなければ、自分と自分の子どもとの関係を良好にすることは難しくなります。このような過去の傷の治癒方法は、心理学を交えた深淵な話になってくるので、また、別の記事で紹介したいと思います。

スマートフォンやゲームの普及による問題

現代は加速情報社会です。スマートフォンの普及によって、溢れんばかりの情報を目にすることが多くなりました。情報があるのは便利なことですが、あり過ぎることは問題です。情報をより分けて、精査する必要が出てくるからです。

そして、仕事でも次々と情報化が進むことによって、大人ですら、追いていくことが必死にならざるを得ない状況になっています。四六時中スマートフォンから目が離せません。

すると、どうなるでしょうか。愛着形成期に母親がスマートフォンばかり見ていて、赤ちゃんの反応にすぐに応えることができないという状況が生まれます。

また、親と子どもが一緒に遊ぶといったコミュニケーションの時間も減退するでしょう。スマートフォンを与えておけば子どもが大人しくなるということで、幼少期から多くの時間をスマホに割かせてしまうことにもなりかねません。

スマホに触れる時間が長くなればなるほど、人とのコミュニケーションの時間は少なくなります。0~3歳までが、愛着や自己肯定感を築く唯一無二の貴重な黄金期であるはずなのに、その時間を奪われてしまうのです。

幼少期は大きな変化は見られないかもしれませんが、成長していくにつれて、その悪影響が露呈してくることになります。

筆者が小学校の教員を勤めているときも、その時代の変化は表れていました。子どもたちは、集団で何かをすることよりも個で何かをすることを好む傾向が増えていたり、運動や遊びの種類、幅が減っていたり、気持ちを相手に伝えるという手段をもつ子どもが少なくなっていたり・・・。

デジタルネイティブと呼ばれる世代が次々と生まれ、上記のような傾向はもっと加速していくでしょう。ますます、人と人がつながる力が希薄になっていくことが予想されます。

孤独を抱える親

昭和から平成、令和へと時代が移っていく中で、子育てや家庭の孤独感はどんどん深まっているように感じます。

ひと昔前は、二世帯で同居している家庭が多くありました。すると、母親が大変なときは祖父母が代わりに、子どもの世話や家事の手伝いをしてくれたり、時には子育てで必要なことを教えてくれたりしていたものです。

母親としても、たった一人で子どもの世話を見ていかなければいけないというプレッシャーがある中、いつでも話せる誰かが近くにいることは、随分と精神的な負担が減る要因であったと思います。

また、かつての方が地域のコミュニティが機能していました。例え、よその家の子どもであろうとも、地域の子どもは地域の大人が見るという意識があったものです。

だから、時には子どもがいけないことをしていたら真剣に叱る大人がいました。そのような存在は大変な抑止力になっていたと思いますし、親にとっても、地域で学校事情や教育について情報共有できるつながりの場があったことは、精神的な支えとなっていたことでしょう。

今は、地域の子どもに声を掛けようものなら、変な目で見られてしまいます。親同士がつながる場も少なくなりました。社会性があり、他の家庭とつながりを作るコミュニケーション能力があればよいのですが、そうではない家庭は、ますます孤独を加速させている気がします。

今は、家庭でも、仕事でも、「自己責任」という言葉が強い時代です。よい家庭を築けるかどうかも自己責任。収入が安定した仕事に就けるかどうかも自己責任。困ったことが生じても、正直、みんな、自分の家庭のこと、仕事のことでいっぱいいっぱいなのが現状です。

結局はそのようなことで抱えたストレスを自分で処理をするしかなく、処理しきれない場合は、弱い立場である子どもへ発散されてしまうのです。どこかでこの連鎖を断ち切る必要があります。

負の連鎖を断ち切る対策

愛着、人間関係の構築の仕方、愛情表現の伝え方というものは、「遺伝」という言葉で説明されるほど、根強いものです。親から子へ伝えられ、そしてその子どもが親になったときに、また自分の子どもに同じように伝えていきます。例え、それが、間違ったものであったとしても、です。

だからこそ、どこかで、誰かが、この負の連鎖に気付いて、断ち切る必要があります。ここでは、その負の連鎖の断ち切り方、よい夫婦、家族関係の保ち方を伝えていきます。

自分で自分を満たす

なぜ、周囲の人に厳しく接してしまうのか、妬み嫉みを抱いてしまうのか、それは自分自身が満たされていないからです。

「自分が子どものことはこんなに愛情をかけてもらえなかった」「一つ一つ丁寧に向き合ってもらえるなんて、贅沢だし、わがままだ」。そのような思いを抱えたままでは、子どもに心から安心できる愛情を注ぐことは難しいです。

だからこそ、せめて、自分で自分の機嫌はとらなければ、メンタルヘルスをキープして子育てを行うことができません。

だからこそ、自分に愛情を注いであげてください。愛情の注ぎ方は大きく分けて2つ。「自分を労う」ことと「ご褒美を与える」ことです。

自分を労う

子育てをしながら日々の生活を送っている親御さんは、本当に大変な忙しさの中、毎日を過ごしているはずです。そんな自分に「自分は本当によくやっている」と声をかけてあげてください。これは実際に声に出してみてもいいですし、紙に書いてみてもよいでしょう。とにかく行動に起こすことが大事です。

さらに言うならば、自分に愛情ある言葉をかけてあげることも効果的です。「わたしはあなたのことが大好きです」「生まれてきてくれてありがとう」そんな愛情いっぱいの言葉をこっそり自分にかけてあげてください。最も効果的なのは、鏡を見て行うことです。

最初は気恥ずかしかったり、違和感を感じたりしますが、段々と慣れてくると、緊張の毎日を過ごしてこわばっていた体が弛緩していくのが分かります。やがて、やわらかい雰囲気や表情につながっていくでしょう。

ご褒美を与える

「そんなご褒美をあげていいような大したことはしていない。」そう思うかもしれませんが、小さな小さなことでもいいから、自分にご褒美をあげてみてください。

自分の親から厳しいしつけを受けてきたような方は、大抵自分に対して厳しいです。そのような人は、「自分に甘々」ぐらいのレベルから始めてみた方がやりやすいかもしれません。「今日は家事をがんばったからチョコレートを食べよう」「今週いっぱいが終わったら、週末には気になっていた店のケーキを買おう」。そんな小さなことでよいのです。

「私、お疲れ様」という言葉も投げかけながら、自分を大切にしてください。すると、周囲にも優しく接することが増えてくるはずです。

子どもの頃は、親、祖父母、教師、塾や習い事の先生、友達、たくさんの人たちが褒めてくれました。嬉しい言葉をかけてくれました。

しかし、大人になると、自分が褒められたり、労ってもらったりする機会は激減します。「仕事とはがんばって当たり前」という考えが、日本は根強いからです。だから、せめて自分くらいは自分の味方でいてください。

「それでもやっぱりできない」という方はこんな風に考えてみてください。「自分で自分の機嫌を取らなければ結局は周りも不快にしてしまう。それは仕事で迷惑をかけることと同じ意味だ。だからこそ、自分のメンテナンスを行う意味で、自分に肯定的な言葉やご褒美を与えよう。」仕事に責任感を感じやすいタイプの人なら、「仕事のためなら」と動くきっかけになると思います。

夫婦間でよく話し合う

夫婦関係を良好な状態に維持するために大切なことは、よく話し合うことです。お互いの本音を本人に言わない。我慢して、文句を言う、人や物に当たる、感情的になって発散するという行動はできるだけ避けた方がよいでしょう。

よい夫婦というのは、何か困ったとき、意見を聞きたいとき、家族に関する決断をするときは、必ずパートナーに相談します。この相談するという行為自体が、相手の存在を非常に大切に思っているという事実を伝えているのです。

また、相談に限らずとも、普段の夫婦間の中で他愛もない話をすることもとても大切です。そのような団らんの時間にも重要なルールがあります。それは、相手の話を遮らないということ、そして相手を批判しないということです。話の内容が重要なのではなく、相手の存在を大切に思っていることが重要なのです。

夫婦関係を修復・向上される具体的なワークもあります。夜、寝る前などに、「今日1日の中で幸せを感じたこと3つ」をお互いの手を握り合い、向き合った状態で話すのです。数はいくつでも構いませんが、1つでもいいので、無理なく続けていくと、次第に相手がイライラを感じる存在ではなく、幸せを共有する存在として脳が認識するようになります。

これは、認知行動療法や、行動分析の手法の一つです。

心理学的には「Doing」「Having」「Being」という三つの要素を満たしている家庭が最もバランスがよいという話があります。Doingは「やることがある」ということです。家族それぞれに役割がある、旅行に行くなどのイベントがある、などでしょう。Havingは「もっている」ということです。社会的地位、財産などです。そしてBeingは「存在を大事にしている」ことです。

よく教育熱心な家庭や高学歴の家庭で見られるのは、DoingとHavingを求めすぎてBeingがおざなりになる傾向です。受験や成果といったものにフォーカスし過ぎて、子どもの意思や存在時代をぞんざいに扱ってしまうのです。それでは、いつか心身のバランスを崩してしまうときがくるでしょう。

カウンセリングを受ける

自分たちの家庭を自分たちで修復することができない状態であるのならば、外部からの助けが必要になります。家族や組織は膠着状態になったら、外部からの人間が入って来なければ変わることができないのです。

経営破綻した企業が、別企業や国籍の違う人材を社長をして起用することも、この典型的なパターンです。だからこそ、カウンセリングも受けて、外部からのガイドに従うことで、修復を図ることができる可能性があります。

2015年を過ぎたあたりでしょうか。心療内科に行くという行為が特別なものではなくなってきています。メディアでも取り上げられ、軽いうつ傾向でも早めに受診して予防するという考えも、少しずつ広まってきているように感じます。この傾向は、まだまだ加速していくでしょう。

ただ、カウンセリングを夫婦関係に利用するという考え方は、日本ではあまり一般的ではありません。もはや、地域のつながりを頼ることが難しくなった今、新たな家族をサポートする機関が必要です。カウンセリングが、その一旦を担っていると思います。

まとめ

ここまで様々なことを述べてきましたが、とにかく大事なのは予防です。自分がストレスをため込み過ぎないように、パートナーに話をよく聞いてもらうことや自分を労うことが大切です。ストレスを弱い存在である子どもに向けないためにも、定期的に自分の心のメンテナンスをしておきましょう。

また、あまり思いつめ過ぎないことも大事です。この記事に書いてあることを気にし過ぎて、かえってストレスを溜めてしまっては、本末転倒です。「ま、いっか」「大丈夫、なんとかなるさ」と、ときには開き直ってしまうこともストレスを軽減する一つの手段でしょう。

他にも依存先を増やすことも有効です。「自立とは依存先を増やしていくことである」という言葉もあります。心の拠り所をたくさん作ってください。

友達、趣味仲間、オンラインゲーム仲間、SNS、カウンセリング、地域のコミュニティ、ボランティア、職場の仲間、NPO、副業、様々生活の柱をもっている人は、色々な人と交流し、話をするのでストレスをため込みにくいです。例え、1つの柱が崩れてしまっても、他にも何本も精神的支柱をもっているのならば、精神の安定は揺らぎません。

ここまで書いてあることをいくら実行しても、自分の中にある満たされない思いが解消されない。どうしても周囲の人を攻撃してしまうという人は、過去に癒しきれない傷が深く大きく残っている人だと思います。

そのような人はヒーリングといって過去の傷を癒す営みが必要です。その方法は、「大人の自己肯定感の高め方」というテーマでまたお伝えできればと思うので、そちらをご覧ください。

「I’m OK. You are OK.」自分も相手も大切にして、まず、自分の人生を満ち足りたものにしてあげてください。そのような愛を受け取る資格は、誰しもがもっているものです。

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