【20代一人旅】15か国を旅して学んだこと・得られたもの

変わり者と天才は表裏一体!?発達凸凹日記
筆者が撮影したギリシャのサントリーニ島での写真

「オーストラリアに出稼ぎに出かける人が増えている。」令和になって、そんなニュースを目にする機会が増えてきています。

10年以上前は、「外国を見て回ることで世界が広がる」という風潮が少なからずあったと思います。それは本当なのでしょうか。海外に出てみることは、それほどメリットがあることなのでしょうか。

筆者は大学在学中に3週間ほど一人旅に出かけ、外国の魅力にハマり、教員採用試験を受けずに卒業後に海外へ旅立ちました。9か月の留学後に、バックパッカーとして15か国ほどを、約半年間をかけて見て回った経験があります。

結論からいうと、海外を必ず見て回る必要はありません。しかし、クオリティ・オブ・ライフは確実に上がります。特に、単身一人で諸外国に行くというサバイバルな経験に関してはそうです。

そして、それを20代の内に行うということには、先の長い人生の時間濃度を上げるという意味で、非常に資産価値が高いはずです。

この記事では、約半年間の一人旅を経て学んだ・得られた、今もなお生き続けている人生の教訓をまとめていきたいと思います。

「自ら取りに行った情報のみが価値をもつ」「『世間』と『自分』は違う」「行動範囲に制限がなくなる」という、3点に絞って書いていきます。

学んだ・得られたこと❶ 自ら取りに行った情報のみが価値をもつ

タイ バンコク カオサンストリート

学生時代に始めてタイに行ったときの最初の出来事を今でもよく覚えています。

空港に着き、市内に行くためのタクシーを探していた時。キョロキョロとしている自分に、親切に声を掛けてくれたタクシードライバーがいました。

「市内の〇〇ホテル?だったらここから近いよ!案内するぜ!」

ホテルの住所が分かりやすくて良かったと思いながら、タクシーに乗り、無事到着。確か500バーツほどの値段を表示され、それを払いました。

10年前の為替なので、今とは違いますが、「聞いていたよりも高いかな?」という思いが頭をよぎったはずです。そして、ホテルの部屋でガイドブックを見て確認すると、相場よりも3~5倍の値段を要求されていたことが分かったのです。

そこからは、とにかくガイドブックを見ながら相場の値段と相違がないかと、必ず確認をして値段交渉をするようになりました。

しかし、これはタイだけではなく、発展途上国では日常茶飯事のことです。カンボジア、ベトナム、マレーシア、インド・・・どこの国に言っても同じような光景に出会います。

ただ、冷静に考えてみると、これは別におかしなことではありません。資本主義において、誰が利益を多くとるのかは、基本競争です。

日本でも、何らかの事業を運営している人は、外部の業者にどれぐらいの値段で頼もうかを交渉するはずです。先方は少しでも高く売りたい。こちらは少しでも安く買いたい。

それがただ、より大雑把な形で行われているだけなのです。(もちろん、相手の身に危険を及ぼす犯罪行為は別です。)

そして、これらの経験を身体に染み込ませたことで、「相手から寄ってきた時の情報は基本的に疑う」という習性が身に付きました。その代わりに、自分から調べたり、尋ねて回ったり、声を掛けたりした場合の情報を比較的信用できるということを学びました。

それは日本に帰ってからも一緒でした。

周囲から見ると、嫌なやつかもしれませんが、それほど仲良くないのに「うまい話」をもってくる人や営業がいれば、「その裏の意図」というものを無意識に探るようになったのです。

そして、自分から行動した結果得た成果や情報をとても大事にするようになりました。だから、自分でお金を出して本を買ったり、他県への研修に自費で行ったりということを教員時代にずっと続けることができたのだと思います。

それを20代から続けることができたというのがでかい。30代に入る頃には、どのような仕事や経験が目の前に現れても動じない自分をつくることができたと思います。

自ら得た情報だからこそ確信をもって打ち込むことができ、成長できた。一人旅で得たこの知恵にとても感謝しています。

学んだ・得られたこと❷ 「世間」と「自分」は違う

「外国は怖いところだから、一人旅なんて危ないことはやめた方がいい。」「教員採用試験を受けずに無職の状態で戻ってきたらもう教師にはなれないよ。」

留学や一人旅に出かける前に、周囲の人たちに言われたことです。

もちろん、本当に相手のことを思って言っている場合もあります。「本当に大丈夫?」と友人も心配してくれました。ただ、「そんな勝手な真似をしていいの?」というマイナスな感情をもって言葉を発している人も少なからずいたと思っています。

さて、15か国以上、留学も合わせると1年以上海外に滞在した結果、真実はどうだったのか?

結論は「そんなことはない」というものでした。

一人旅をする人は世界中に溢れていますし、どこの国に言ってもたくさんの日本人の旅人と出会います。そして、大抵の国はもう、旅のルートが開拓されているのです。

ガイドブックを読めば、気を付けるべき行動が事前に分かります。旅のコツも載っています。そして、すれ違う旅人たちは皆親切です。みんな「旅人同士の情報が命」ということを知っているので、宿のシェアスペースで積極的に情報交換をしています。

そして、一度、商売の場を離れて現地の人と会ってみると、本当のその国の国民性というものが分かります。どの国の人たちも、本当に親切で、元気で、明るくて、あったかくなるような人たちばかりでした。

また、筆者は教員採用試験を受けるために、2か月ほど前に帰国をし、準備をして試験を受けています。そして、採用試験も無事合格し、そのまま教師になることができました。

そこで、筆者は思ったのです。

「世間一般で言われていることと、自分がどう捉えるのかということは違うことがある。本当に自分の目で見て確かめてみるまでは、何が真実かは分からない」と。

だからこそ、世間の常識というものを疑ってみるようにもなりました。何か疑問を感じたことは、本を何冊か読んで調べるという癖も身に付きました。

20代から、教育、お金、ビジネス、政治、経済、国際情勢、健康、人間の心理など、様々なことを調べていくうちに、世界を一歩深く見ることができるようになり、人生のクオリティ・オブ・ライフが上がっている実感があります。

これも、この出発点である一人旅の経験がなければ、きっと実現できなかったことです。20代前半という若い感性の内に行っておいて本当によかったと思っています。

学んだ・得られたこと❸ 行動範囲に制限がなくなる

水の都 イタリア ヴェネツィアにて

3つ目は、行動する力が爆上がりしたことです。

人間は、行動したことがある枠組みの中で生活をするという習性があるように感じています。学生時代に東京で一人暮らしをしていたら、都会というものに関して捉え方が身近になり、地元のような場所でも、都会でも両方とも快適に行動できるようになります。

筆者は、北米、東南アジア、南アジア、ヨーロッパと様々な場所へ行っていたので、「地球であればどこの場所でもそれほど遠くはない」という感覚をもつようになりました。

ですので、教員時代に様々な場所で研修・セミナーがあっても、「日本国内なら近いな」と思い、軽いフットワークで現地に赴くことができていました。

熊本、愛媛、徳島、島根、広島、兵庫、大阪、京都、滋賀、和歌山、三重、福井、石川、長野、愛知、岐阜、静岡、神奈川、東京、埼玉、茨城、福島など本当に様々な地へいき、たくさんの心ある先生たちから学んでくることができました。

行動範囲もそうですが、行動する瞬発力もそうです。

とにかく迷ったらやってみる。だって、やってみなければ分からないから。そう思い、何にでもチャレンジするようになった経験が今の自分を作っていると、そう思います。

20代で過ごした人生に「行動しなかった後悔」は全くないと思います。そして、これからも迷ったら行動をモットーに何事にも一歩を踏み出してみることを続けていきたいです。

まとめ

とある宿の天井に書かれていたメッセージ

今でも鮮明に覚えているエピソードがあります。バングラディッシュという国に行ったときのこと。

アジア最貧国と当時呼ばれていたバングラディッシュは、「バングラディッシュへ行こう!観光客が来る前に」という、誰も観光客がいないことをアピールするようなフレーズを掲げて、観光誘致をしていました。

その言葉通り、現地には日本人はおろか、外国人を全く見かけないということが当たり前の世界が広がっていました。筆者がカメラを持って街中を歩いていると、たちまち10人、20人の人だかりができて、「撮ってくれ撮ってくれ!」と集まってくる。

道行く人はみんなカメラに映りたかがる。道に迷っていたら5人6人が集まってきて、「どの道が安いか」「誰かが送っていこうか」などを真剣に話し合い始める。

人をだまそうという空気はなく、明るく、温かく、からっと晴れた純粋な心である人間ばかりであるこの国が、本当に大好きになりました。

その時、親切にも船に乗せてくれるという人が現れ、試しに乗ってみることに。目的地に到着すると、「お金をいくらかほしい」ということをこちらへ伝えてきました。

「ま、そりゃそうだわな~」と思いながら、日本円で500円程度を渡すと、涙を流すような表情で何度も何度も何度も頭を地面につけて感謝の意を伝えてきました。

その姿に筆者は衝撃を受けたのです。「ああ、日本ではたった1つの買い物で消えてしまうこの500円でも、この国の人にとっては、こんなに喜ぶ価値があるほど差があるのか」と。

しかし、アジア最貧国であるはずのこの国の人たちが、今まで見てきた国の中で1番明るく、幸せそうであることに改めて考えされられたのです。

そして、「このバングラディッシュの国の人たちと過ごした時間を思い出せば、この先人生で何があっても生きていける」と思ったのでした。

わずか、1年と数か月という時間でしたが、劇的に人生の価値観を変えた経験になった一人旅。

ここで得た教訓を生かしながら、これからの人生を豊かに、そして、周囲にも幸せを与えることができるように生きていきたいと思います。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。

最後に、旅先で筆者が撮影した写真を幾つか掲載しておくので、よかったらご覧ください。

お気に入りの場所 ギリシャ サントリーニ島
見渡す限りの青と白の世界
水の都ヴェネツィアの夜景
イタリア 田舎町 オルヴィエートでの何気ない路地
世界で一番小さい国 ヴァチカン市国
ヴァチカン市国へ渡る橋
幻想的な場所 ベトナム ホイアン
ガンジス川が流れるバラナシ
レオナルドディカプリオ主演『ザ・ビーチ』の舞台 タイ ピーピー島 
マレーシア ツインタワー クアラルンプール
シンガポール マリーナベイ・サンズホテル
バングラディッシュの人々
カンボジア アンコールワット
カナダ バンクーバー クリスマスイルミネーション スタンレーパークにて

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